あなたは何になりたかった?
自分のなりたかった人になってる?
そんな事が時々話題になります。
そこで私が「ロックスターになりたかったの」
と言うと、みんな爆笑します。
でもこれ、半分冗談、半分本気です。
「ミュージシャン」とか「作曲家」ではなく、
「スター」でなくては嫌だったというところがミソです。
スターでなくては嫌と思ったのは、
周りのミュージシャン達がプロとはいえ生活に困っていたこと。
ある程度名前は知れていた人さえ、経済的に苦しんでたこと。
「職業は売れないプロ」と自虐的になっていた人が多かったこと、
などなどです。
要は皆さんとても苦労していました。
自分がなりたいのはそんなミュージシャンではなく、
満員の会場でスポットライトを浴びて演奏をし、
いつも機嫌よく、裕福な生活をしている自分でした。
でも、そうなるには過程があります。
一生懸命に練習をして、最初は無名、
そしてまたひたすら練習を続けて、
少しづつ認めてもらえるようになって、
仕事も少しづつ来るようになり、
そしてチャンスがあれば有名になる。
「売れないプロ」を経験しないで、
突然ロックスターになれる訳がありません。
でも私はどうしても「売れないプロ」になるのが
我慢できなかったのです。
苦労をしたくなかったのです。
なんと調子のよいことを思っていたのでしょう!
苦労をしたくなかったから、
もちろんなりたかった「ロックスター」にも、
その途中の「売れないプロ」にもなれませんでした。
その変わりに別の人生を歩んで、
それはそれでよかったとは思っています。
でも、欲しいものを手に入れる努力をしなかった 自分に後悔していて、
その後悔がいつも心の片隅にずしんと鎮座しています。
あの時、続けて努力をしていけばよかったと何度思ったでしょうか。
もう「売れないプロ」「ロックスター」の問題ではありません。
努力を放棄して安易な道に行った自分を後悔しています。
17歳の時、あるコンテストのあと、
「プロになる気はありますか?」と
プロダクションの人から話があった時、断ってしまったのも、
自分たちにはまだ実力がないこと感じていたので、
プロになりたいなんて言ったら
大変な努力をしなければならないという思いが
潜在意識の中にあったからだったと思います。
あの時はそんな事にも気づきもせずに、
「きっと詐欺だ」とか、
「東南アジアへ売春婦として売り飛ばされるんじゃない?」
などメンバーと言っていました。
今では「努力家だね~~」とよく言われますが、
それはきっとあの時の後悔がそうさせているのだと思います。
~欲しいものを手に入れるにはそれなりの努力をしなければならない。~
私の教訓になりました。
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