世の中には、「へー、こんなに強みを発揮する人もいるんだ。」 と思わせてくれるような人がいます。
この前「人生ロードマップセッション」を行ったクライアントさんの1人が、そんな方でした。
このクライアントさんは、好奇心の塊みたいな方です。
大学生の時は、半年間、アメリカ、ヨーロッパ、アジアをバックパッカーとして旅をしました。
その後、就職して働きながら経営大学院へ通いました。
米国公認会計士と公認内部監査人の資格を取り、英検一級も持っています。
仕事では、駐在を含め、世界中を駆け巡りました。
趣味で、料理教室や、ダンス教室へ通ったり。
定年後は、コスタリカへの旅行、スペイン語、聖書研究、中国語、英語観光ボランティア、手品、将棋、ピラティス、筋トレ、テニス、ソルフェージュ、ボイストレーニング、通訳入門…
まだまだ続きます。
どうです?
なんだか目が回りますよね。
思わず、超人かな?と思ってしまいます。
ご自分では、「こんなに次々といろいろな事をやりたくなるなんて、何かの病気じゃないかな?」って思う事もあったらしいです。
(病気だとしたら、かかってみたいような、いい病気ですよね。)
そして、このクライアントさん、実は石橋を100回叩いて渡るような、非常に慎重な面もある方なのです。
とことんまで、ありとあらゆるリスクを予想して、それに対して、あらかじめ対策を取ってからでないと、行動に移さない、という面もあるのです。
「え~~! うそでしょ?? だって、こんなにいろいろな事やってるじゃない!」って思いますよね。
お話しを聞いていると、確かに、お仕事では、とことんまでリスク対策を考える方です。
リスク分析・管理は好きだとおっしゃっていて、ずばりそのものをお仕事としていた時期もあります。
これから、”リスクコンサルティング”のお仕事もやってみたいとおっしゃっています。
そんな、石橋を100回叩いてから渡るような面を持つ方が、こんなにいろいろな事を行動に移せるのは、理由があります。
「非常に強い好奇心」という強みを持っているからなんです。
このクライアントさんは、とても上手に自分の「好奇心」を使っていて、「石橋100回タイプ」の方が持つ、「リスク対策がとれなければ行動しない」「行動までに非常に長い時間がかかる」という弱みをカバーしています。
たとえば…
このクライアントさんがバックパッカーとして世界を旅行していたのは、たぶん1970代前半。
まだ1ドルが360円とか308円の固定相場制の時代だったかもしれません。
海外に行く人だって、少なかったはず。
1984年に、私がアメリカへ行った時でさえ、「銃に当たって死ぬかもよ。」「生きて帰って来てね。」なんて言われてたぐらいですから、1970年代前半にバックパッカー旅行をするのは、すごく勇気がいったのではないかと思ってしまいます。
でも、聞いてみると、リスクなんか考えなかったそうです。
勇気なんか必要なくて、自分にとっては、ごく自然な行動だったそうです。
「世界を見て見たい!」という好奇心の方が、リスク対策より大きかった訳です。
強みで、自分の弱みを補うことができているいい例だなあ、と感心しました。
このクライアントさんの人生の原動力は、好奇心。
これからも、その強みを思いっきり使って、いい人生を過ごしていって欲しいなあ、と思っています。
ゴンサレス靖子