才能の資質(自分自身に繰り返し現れる思考、感情、行動のパターン)は、強みとして出して、思いっきり活用させたいところですが、残念ながら弱みに出てしまう事もあります。
そして、イヤな事に、弱みに出やすい資質というのもあります。
その一つが、【共感性】です。
感情を察知するアンテナの感度が非常に高く、他者の感情が自分のことのようにわかるという資質です。
クライアントさんの中にもこの資質を持つ方が多いです。
私はこの資質が大好きです。
いつも人の事を気にかけてくれます。
私とのセッションの日程を決めるときも、
「そんな早い時間で大丈夫ですか?」
「スペインは祝日ですか。 それでは、申し訳ないので、他の日にしましょう。」
などど、親切に私の事を考えてくれます。
また、「あの人、具合悪そう。」
「なんだかAちゃん、今日は元気ないね。」
などど、いつもと違う様子の人をさっと見つけ出します。
そして、なんとかしてあげようと手を差し伸べます。
それで、その人が楽になったり、明るくなったりすると、ものすごく喜びます。
親切だなあ、といつも感心します。
でも、こんなに素敵な強みなのに、弱みとして出て、随分と苦しめられる事も多いのです。
そうやって、人の気持ちに敏感なので、どうしても人の反応が気になってしまったり、ネガティブな感情に引き込まれたりします。
自分の気持ちよりも人の気持ちを大切にしてしまうんです。
そんな時は、いつかお話した、電話ボックス対処法を行うという手もありますが、いつもそれが効くわけではありません。
これはもう、「ああ、ちょっとつらい…」と思ったら、他の自分の強みを引っ張りだして、カバーするしかないです。
たとえば、この【共感性】と合わせて、楽観的で目の前で起こった出来事が一見ネガティブなことであっても、それを一瞬にしてポジティブに反転させる事ができる強み【ポジティブ】を持ち合わせているクライアントさんがいました。
人の気持ちに入り込んで、嫌な気分になったときは、この【ポジティブ】の強みを引っ張りだす事にしました。
そうすると、「そうは言っても、あの人もそんなネガティブな事ばっかり考えてるわけじゃないよね。」と思えるようになりました。
もちろん一瞬で、できるようになったわけではありません。
でも、「あ、こ今【共感性】が弱みに出てる。」と思ったら、その都度その都度、「さあ、【ポジティブ】よ、やってこい!」と意識しているうちに、マネージできるようになりました。
そうやって、今苦しんでいる事も、他の強みを使って、自分自身で解決する事ができるのです。
ゴンサレス靖子