自分のストレングスファインダーの強みの観点からみて、自分にどんな職業があっているか知りたい、という質問を受ける事があります。
これに対して、ある程度の傾向はあるものの、「この強みがあるから、あなたにはこんな職業が向いてますよ。」とは一概には言えないのが事実です。
反対に「この強みがないから、この職業はできない。」という事もありません。
というのも、ストレングスファインダーは何が出来るかを教えてくれるというより、何をやるにしても、どうやれば自分なりにうまくやれるかを教えてくれるものだからです。
ですので、職業によらず、どんな働き方が自分にあっているか、どうやれば自分なりにうまくできるか、また、強みが活かせる環境や場面は伝えすることはできます。
それはきっと自分のキャリアの方向性を決めるのに役立つと思っています。
いくつか具体例を挙げます。
例えば「最上志向」と「親密性」を上位に持っている人は、自分が尊敬して、信頼している経営者や上司の下で働き、さらに自分も信頼されていると感じられる環境に身を置くと力を発揮しやすいです。
「公平性」と「調和性」を上位に持っている人は、皆の意見をまんべんなく聴き取りまとめるのが得意です。
ですので、どんな人にもわかりやすいマニュアルや手順書を作るのは大得意です。
「責任感」と「達成欲」を上位に持つ人は、一人で責任を持って自分のペースでできる環境で力が発揮できます。
プロジェクトの管理や、個別のタスクを任されると高いパフォーマンスを発揮することが多いです。
逆に「包含」を上位に持つ人は、人と一緒にチームを組んで行動した方が力が発揮できます。
チームプレーヤーとして他のメンバーと協力しながら目標に向かって進む環境で力が発揮できます。
「ポジティブ」と「学習欲」を上位に持つ人は、マンネリの環境ではなく、常に新しい事にチャレンジできる環境の方が力が発揮できます。
ですので、変化の多い職場や新しいプロジェクトに携わると生き生きします。
仕事を選ぶとき、「どんな仕事」という事が一番最初に頭をよぎると思いますが、それと同じぐらい「どんな環境で」というのも大事です。
そういう観点も考えながら自己理解を深めていくと、これからのキャリアをどのように構築していくのか、なんとなく見えてくるのではないかと思います。
ゴンサレス靖子
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