「美樹ちゃんは、運がいいよね。」
いとこに、そんな風に言われた、起業家の美樹ちゃんは、ちょっと不満そうな顔をしました。
「確かに、ちょうど、このビジネスが必要とされているときに、私がそこにいたけどさ。 それはもちろんラッキーだと思うよ。 でもそれだけじゃあないよ。」
彼女は続けました。
「最初のうちは、人も雇えなかったから、全部一人でやって、私は何月何日に生きているんだかだかわからくなるぐらい、沢山の事をやってたんだよ。
苦手な事だってやってたんだから。
で、その苦手な事はよく間違えるから、やり直すのに、またすごく時間がかかったりして。
私、数字とか、ITとか苦手じゃない。
知ってるでしょ。
信用にかかわるようなミスだって沢山したよ。
その度に「おのれも、もはやこれまでか。」って切腹を命じられた武士みたいな気持ちになったよ。」
彼女はだんだん勢いに乗ってきて、さらに続けました。
「あんたさ、私がどれだけ、悪運に見舞われたと思ってるの?
人に頼んだメールマガジン設定、間違えてくれちゃって、ブラックリストにのっちゃった事があるんだから。
セミナーでは、突然の停電で中止にしなきゃならなくなって、全部返金したり。
それでも、「大丈夫さ!前進するのみ!」って続けてきたから、今みたく、安定したビジネスができてるけど、それを「運がいいね。」で済まされるのは、ちょっと違うんだよね。」
「へ~~、色々あったんだねえ。
でも、結局は成功してて、やっぱり運がいいよ。
それだけやって成功しない人だっているんだし。」
と、いとこは懲りずに言います。
「いや、それだけやれば、みんな成功するよ。
成功しないのは、やらなかったり、途中でやめちゃうから。
そりゃ、わかるよ。
私だってやめたくなったときは沢山あるもん。
でも続けたから今があるんだし。
でさ、このまま一生この状態が保てるわけじゃないんだよ。
ここで気を抜いてはダメだよ。
これからも、自分で自分の幸運を創りつづけなきゃ。」
いとこは、こう言います。
「え~~、そうか~、大変だね。
起業ってやっぱりリスクがあるね。
幸運を自分で創らなきゃならないのかあ。」
そして彼女は返します。
「もしかして、雇われ人ってリスクないって思ってる?
私にとっては、雇われ人の方がリスキーだけど。
まず、自分でコントロール出来る事が少ないじゃない。
部署変われって言われたら、それが嫌な仕事でも、そっちに行かなきゃならないし、リストラされる可能性だってあるし。
そんな中で、幸運を創るのはすごく難しそうに思えるよ。」
いとこ。
「まあ、そうだねえ…。
理屈ではわかるけど、実感わかないなあ。
でも、美樹ちゃんすごいと思うよ。
運だけじゃない事が良くわかったよ。
あ、運は自分で創るんだよね!」
と丸く収まりました。
そうなんです。
幸運って、自分で創るもの。
同感!!
降ってくるものではありません。
毎日の積み重ねの行動が、幸運を創るのです。
って事は、毎日自分の望みに向かって、行動をしていけば、だれでも幸運を得る事ができるという事です。
いいじゃないですか!
それじゃあ、たくさん幸運を創りましょうか。
ゴンサレス靖子