この前、東京で行ったシークレットワークショップ(一般募集をしていないので、こう呼んでいます)に参加された方で、「いつも慎重に物事を考えすぎてしまって、なかなか行動に移せなくて困っている。」という方がいました。
周りの事を気にかけすぎて、行動を躊躇してしまう面もあるので、「ますますそれに拍車がかかる。」とも言っていました。
この方をA子さんとしておきましょう。
A子さんは、「こうすると、こういう不都合が起きるなあ、やめておこうかな。」「これを言うと周りの雰囲気を乱すかもしれないなあ。」と考えすぎて、いかに自分が行動できないかと、熱心に語っていました。
でも!
意外な事が起こりました。
ワークショップが終わったのが12時半だったので、その流れでランチに行くことになりました。
私は、次に行こうと思っていたところがあったので、ランチのことは頭にありませんでした。
他の方も似たりよったり。
ちらっと周りを歩いて見てもいい場所が見つかりませんでした。
するとA子さんが、「10分ぐらい歩くと、いくつかお店がありますけど、そっちへ行ってみますか?」と言いました。
もちろん、みんな2つ返事でOKです。
お目当て地区に行くと、日曜日だったので、どこも一杯です。
それでも、A子さんは、先頭に立って、みんなを誘導しながら次々とお店を周り、ズンズンと入って、テキパキと席があるかどうか聞いて回りました。
5-6軒はあたったと思います。
細い路地を入ったところにある、隠れ家風の素敵なお店に腰を下ろしたとき、みんなが心の中で思っていた事を、誰かが真っ先に言葉にしました。
「さっき、行動ができないって、すごく悩んでいませんでしたっけ?」
実は、みんなでA子さんの行動力に驚いていたのです。
「いや〜、私、いつも誰かに決めてもらって、後ろからついていくタイプなんだけど、今日は私がこの辺一番詳しそうだったから。
この辺で働いていた事があるんですよ。
あと、皆さん、私が提案したところを嫌だとか言うタイプではないって事が、ワークショップでわかったので。」
なるほど。
自分が知り尽くしている地区なので、リスクはない。
ワークショップで、結構深い話をして、みんなの事を知り、リスクがないことや、自分の行動が場を乱す事はないというのがわかった。
A子さんは、リスクは取りたくないし、場の雰囲気も乱したくない。
だから行動を躊躇する。
でも、リスクはないし、場の雰囲気も乱さないとわかったら、行動を妨げるものは何もなくなって、自信満々に行動するようになるです。
あんなに「慎重過ぎて行動ができなくって。」「周りが気になって、なかなか思い通りに行動ができなくって。」と言っていた人が、誰よりも行動的になった瞬間を目のあたりにして、つくづく実感しました。
今回は、レストラン選びという些細なことでしたが、他のもっと重要な事も、メカニズムは同じです。
何が自分の行動を引き止めているのか探り出して、それを解消していけばいいわけです。
行動を引き止めてるものは、自分の行動、思考、感情の癖から来ている事が多いです。
そこのところを探ってみるのが、なりたい自分になるためのキーポイントです。
ゴンサレス靖子