「何をやってもやっても長続きしないんです。
すぐに他の事に目移りしてしまうんです。
飽き性なのかもしれません。
すべてが中途半端で、積み上げる事をしてきませんでした。
だから、これからの人生を考えたとき、自分に一体何ができるかわからないんです。」
こんなコメントもよく聞きます。
いつだったか、このコメントをした方は、とっても好奇心旺盛な方。
だから、やりたい事が次々と出てきます。
やっている事に飽きてしまうのではなく、他にやりたい事ができて、そっちに注意が移ってしまうという感じです。
しかも、アイデアが豊富なので、色々な事が思いつき、やりたい事も多岐に渡っています。
それは料理だったり、ヨガだったり、語学だったり、自己啓発だったり。
本人は、「方向性が定まらなくって。」と悩んでいました。
でも、この方の場合、そうやっていろいろな事に手を出すのは悪い事ではありません。
というのも、この方の強みは、「好奇心」。
そして、ちゃんと、いろいろな事ができるキャパがあります。
「面白そうだな。」と思った事には、すぐに飛びつきたくなります。
そして、それを学んでいるときは幸せや充実感を感じます。
エネルギーチャージをしているようなものです。
「色々な事に手を出していると言っていますが、それをやっているときはどんな気分ですか?」と聞いてみると
「とっても楽しいです!」と言います。
そりゃそうでしょう。
エネルギーの元なのですから。
「方向性を定めたいから。」と、無理をしてそれを我慢してしまうのは、せっかくのエネルギーチャージの機会をシャットアウトしてしまうようなもの。
自然な、賢い生き方ではないです。
「長続きしないんです。すぐに目移りしてしまうのです。」とは言っても、ずっと続けているものもあるはず。
「あ、そういえば、ヨガはもう10年続けています。」
ほらね。
本当に好きな事は続けているんですよ。
その他の事は、ある程度やったらやめてしまっているかもしれませんが、その時のエネルギーチャージになってるし、自分の人生を豊かにする経験となっているので、それはそれでいいのです。
好奇心旺盛で、色々な事をやる人は、他の人が1つの事をやる間に、10ぐらいの事をやっています。
だから、すべての事をやり遂げるなんて事はできません。
超人じゃないんだから。
それでも、方向を絞りたいと思ったら、その”ずっと続けている好きな事”に、今までより力を入れて、極めていけばいいのです。
そうすると、自然とそれに集中して”他の事”に目移りする事もなくなります。
というより、物理的に、他の事をやる時間がなくなります。
無理に、「あれをやってみたいんだけどなあ。」という気持ちを抑えるのは、本末転倒です。
せっかくの好奇心という強みを殺してしまいます。
彼女は、「あ~、よかった。 それでいいんですね。 なんだかうれしいです。 元気が出てきました。」と言いました。
今は、なんとなく方向性も見えてきて、中期的な目標に向かって、前進しています。
自然な形で、やる事を絞る事ができるようになったのはよかったし、何よりも、やりたい事を無理して我慢しなくてもいいんだ、と言う事を知って、人生パット明るくなったそうです。
ゴンサレス靖子