「新しい仕事を始めたいと思っています。 どういうものが自分に向いているのでしょうか。」という質問をよく受けます。
このテーマについては、よく書いていますが、今日は、また違う観点からお話してみたいと思います。
耳にタコかもしれませんが、こういう強みがあるから、こういう仕事についた方がいいですよ、とは一概には言えません。
どういう仕事についた方がいいか、というのは、強みだけでは決められないからです。
他にいろいろな要素、たとえば好み、性格、価値観、経験、スキルなどが関係してくるからです。
とはいえ、「こういう環境で働いた方が、自分にとって心地よいし、強みを発揮できますよ。」という事は、ある程度いう事ができます。
たとえば、一人ではなくて、誰かと一緒に仕事をした方が、自分の強みを発揮できるタイプと、一人でコツコツとやっていく方が強みを発揮できるタイプの方達がいます。
Aさんは、以前はチームで仕事をしていました。
ただ、その時うまくいかなかったので、二の舞にならないようにと、今は一人で働いています。
でも、それもしっくりこなくて、一人で働く事に疑問を持ちながら、悶々として毎日を過ごしていました。
実はAさんは人と一緒に働いた方が強みを発揮できるタイプ。
とはいえ、誰とでもいいかというと、そういう訳ではありません。
Aさんが持つ資質から考えると、あまり個性的ではない人と一緒に仕事をした方がうまく行きます。
そう言うと、Aさんは「そうなんです! その通りです!」とおっしゃいました。
個性的な集団で、点々ばらばらに動いても、結果を出せばすべてOK、というタイプの方もいますが、Aさんはそうではありません。
以前チームで働いた時に、うまく行かなかったのは、”チームだから”ではなく、”チームにいる人”が、Aさんと合わなかっただけでした。
Aさんは、みんなで一つの方向へ向かって前進していく事を心地よく思います。
だから、それぞれの違った意見を聞きながら、その中での合意点を見つけるのが得意です。
そうやって、みんなをまとめる事ができるのです。
また、どの人に何を任せたらいいかを見つけるのが得意です。
適材適所がぴったりとわかるのです。
人を育てるのも得意です。
人と話をするもの得意だし、大好きです。
こんな強みを持ったAさんが、一人で黙々と仕事をしていては、もったいないです。
一人では、強みが思う存分発揮できません。
反対に、一人でコツコツとやっていく方が強みを発揮できる方もいました。
この方は、とにかく考える事が好きでした。
できれば静かな環境で、一人でじっくりと、誰にも邪魔されず考えるのが好きな方でした。
一つの事をやるのに、いろいろな方法を探して、それをじっくりと考え、リスクがないと思ったら実行していきす。
この他にも、ポジティブな環境の方が強みを発揮しやすい人、ネガティブな環境にいるとモチぺーションがあがる人など、千差万別です。
どんな仕事が自分に向いているのかわからなくなってしまっている時は、まず、自分がどんな環境で働くといいか、という事を分析してみると、考えがクリアになるかもしれません。
Aさんは、「誰かと一緒に仕事をしたほうが自分の強みが活かせる」と納得して、今では、同じフリーランスの仲間とチームを組み、楽しく仕事をやっています。
「個性的すぎない人を選びました。」と笑いながら言っていました。
ゴンサレス靖子