それぞれの人の個性を尊重して、それぞれの意見を大切思い、真剣に受け止めるのが得意、という強みがあります。
ストレングスファインダーの「個別化」という強みです。
人はひとりひとり違うのだから、全員が同じ考えを持っていなくても大丈夫だし、同じ意見を持つ事自体無理でしょ、と考えます。
そんな強みを持っている人と一緒にいると、自分のすべてが肯定されているような気がして、居心地がいいものです。
ただ、そんな強みを持つ人も、その強みをもつゆえに出てきてしまう弱点があります。
それはその”個性を大切にする思い”が、人に向かうだけではなく、自分にも向かって、暴走するときです。
「あなたの個性は尊重するから、私の個性も尊重して欲しい」と思うのです。
だから、頭ごなしに指示されるのは、あまり好きではありません。
「みんながこうだから、こうしなさい。」と型にはめられるのも嫌いです。
自分の考えや、やり方を尊重して欲しいのです。
それが叶っていれば、問題はありませんが、叶わないと、フラストレーションでいっぱいになります。
実は、私もこの強みを持っています。
昔、両親によく怒られていました。
「なんで、自分のやり方でやるの!」と。
そして、そういわれた時の私の頭の中は、クエスチョンマークでいっぱいでした。
「私がやるんだから、私のやり方でやるのは当たり前だよね。」と思う訳です。
それを口に出したら、反抗しているのかと思われたのか、ますます怒られたので、
「なんだかわからないけど、それは禁句なんだ」
と思い、それ以来、言うのはやめましたが。
そして、強みを学び始めてから納得。
世の中には、こういう時には、こうするものだ、という暗黙の了解があって、それに従わないと、「自分のやり方でやるんだから!」と怒られるわけなんですね。
当たり前??
私達には、当たり前ではないんです。
私達「個別化」の強みを持つ人にとっては、”みんなのやり方”というのが存在しなくて、「いやいや、それはあなたの”やり方”や、あの人の”やり方”であって、私の”やり方”ではないし。」と思ってしまうんです。
だから、”みんなのやり方”というのが存在するんだ、という、そんな当たり前の事に気づいてからは「そういう事だったんだ」とっても楽になりました。
私達は、自分の個性を繰り返し押しつぶされてしまうような環境にいては、フラストレーションがたまり、イライラが絶頂に達するか、悲しくて何もやる気がしなくなってしまいます。
だからと言って、自分のやり方や、意見を戦いながら押し通していくのは、得策ではありません。
周りの人の気分を害するし、自分だって気分よくありません。
そこで、自分が持っている他の強みの出番です。
私の場合は、「明るくて、楽観的」「良い面を探すの得意」をいう強みをフルに使います。
例えば、”みんなのやり方”の良い面を指摘して、その後、明るく楽しそうに、自分のやり方の良い面を言ってみて、「ね、あなたの言うやり方もいいけど、私ものいいでしょ♪ このやり方でやるから♪♪」と言うと、相手だってすんなり受け入れてくれたりします。
私と同じ「個別化」を持つ、この前セッションをした方は、「人を魅了する」「話が面白い」という強みを持っていたので、面白おかしく自分の方法を話して、相手に「その方法も面白いかもね。」と思ってもらって、すんなりと受け入れてもらう事などができます。
こうやって、自分の強みがちょっとやっかいな方向に出た時は、他の強みを使って、解決していく事ができます。
そうすると、自分が我慢するわけではなく、また、相手の気分を害するわけでもなく、両方ともハッピーな状態でいられます。
強みって、そうやって、楽にに生きていくツールでもあるんです。
ゴンサレス靖子