「自分軸を持てば、他人の目を気にせずに、楽しく生きられるのになあ、と思いつつ、どうしたらいいかわからない」という悩みを持っている方は多いです。
急にそれを解決するのは難しいですが、少しづつ対処していく事はできます。
まず、どうして自分軸を持っていないと思っているのか、探ってみましょう。
それによって、対処法が違ってきます。
ストレングスファインダー「才能の資質」の視点からお伝えしますね。
自分軸がないと思うのは、
・ 他人の気持ちが自分の事のようにわかるので、ついつい他人の気持ちに重点を置いてしまうから。
・ 対立をるすのが好きではなく、自己主張をしないから。
・ 人に合わせて柔軟に生きていくのが心地くて、流されて生きているような気がするから。
こんな感じでしょうか。
クライアントさんに多かったのは「他人の気持ちが自分の事のようにわかるので、ついつい他人の気持ちに重点を置いてしまう。」という方達でした。
今日は、そのことについてお話をしますね。
この方達が持っていたのは、ストレングスファインダーで言う「共感性」です。
日本人の中でもこの資質を上位に持っている人は多いです。(テストを受けた人の中で、ですが)
この「共感性」資質を持つ方は、他人の感情が自分の事のようにわかります。
「こう言ったら、相手はこんな気持ちになるだろうな。」と、ごく自然に想定して、相手に嫌な思いをさせないように気遣いながら行動します。
だから、ついつい、自分の感情より、相手の感情を最優先してしまいます。
ここが、自分軸を持っていない、と思う理由でしょうか。
ただ、それが悪い事かというというと、そういうわけでもありません。
この資質を持つ方は、とっても素敵な心優しい強みを持っています。
困っている人や、悩み事を抱えている人がいると、放っておけなくて、助けの手を差し出します。
そして、その人達が、悩みを解決して、笑顔を取り戻すことに、とっても喜びを感じます。
人の悲しみや苦しみに敏感だけれど、喜びにも敏感なので、人の成功や喜びも、自分の事のように感じ、とってもハッピーな気分になります。
こんな強みは、絶対に活かさなければなりません。
「自分軸が欲しいから」といって、この資質の困った面だけではなく、良い面にまで蓋をしてしてしまう事があるので、それは絶対に避けなければなりません。
そうしないと、自分が自分でなくなって、苦しむ事になります。
だからと言って、周りに振り回されてばかりでは、自分が参ってしまいます。
よくあるのは、自分の感情と他人の感情が境目がなくなってしまい、ちょっとした感情の起伏に振り回されてしまう事です。
できる事なら、自分が感じたくない感情を持っている人とは、離れたほうがいいのです。
とはいえ、それが難しい時もあります。
そんな時は、それは自分の感情なのか、それとも誰か他の人の感情なのか、と厳しく自分に問いかけてみて、それがもし他人の感情だとしたら、バシっと切ってしまったほうがいいです。
誰かが、「へその緒を切る感じ!」と言っていました。
それを聞いていた「共感性資質」を持っている人は「すごく痛そう。でも、そうするしかないか。」なんて言っていました。
「共感性資質」を持っている人にとっては、それはとっても難しい事なのです。
とにかく、まずは、自分は相手と一体化しやすいという事をよく頭に叩き込む事が重要です。
それが、いい方向に出る場合は、大いに活用すればいいです。
それが、自分を苦しめる場合は、相手と自分の境界線を引く。
へその緒を切る。
これでかなり楽になり、自分軸の悩みも和らぐのではないかと思います。
ゴンサレス靖子