「自分でない誰かになろうとしなくていい。」という題でメルマガを書いたときに、読者のSさんから感想をいただきました。
新しい気づきがあったとの事です。
Sさんは、「自分の意見をもっと主張したほうがいいよ。」とよく周りから言われていたそうです。
ですので、Sさん自身もそうするべきだと思っていました。
そこで、頑張って自分の意見を主張するようにしてみたそうです。
ところが。
うまくいきませんでした….
それどころか、主張するたびに、周りの反応が気になって、それがストレスで体調が悪くなってしまいました。
体調まで悪くなるとは、かなりのストレスですよね。
Sさんは、私のメールマガジンを読んだとき、この出来事を思い出し、「私も相手が喜んだり望むことをするのが自分の幸せだ。」と気づいたそうです。
「無理に世間一般に言われている事をしなくてもいいんだと考えさせられました。
もっと素直に生きたいのですが、なかなか難しいものです。」とSさんがポツリとコメントしました。
世の中には、「対立というのは、物事を前に進ませるときの障害でしかない。」と考える人達がいます。
だから、対立をものすごく嫌います。
そんな人達にとって「合意」はとても大切で、いつも、いかに合意を得るかを考えています。
だから、自分の意見を主張するのは気が進まないのです。
自分の意見を主張をしていたら、前に進みません。
決して、自分の意見を持っていないわけではありません。
実は、しっかりと意見を持っています。
ただ、それを主張するよりは、他人の意見と自分の意見の共通点を見出して、そこで合意して前に進んでいった方が効率的だと考えるのです。
ですので、このタイプの方たちは、一見対立しているように見える意見の中で合意点を見つけるのが大得意です。
合意点を見出し調整して無駄な対立をせずに物事を前に進ませていくのです。
それがこのタイプの人達の強みです。
そんな人達は、周りから「場を乱さない人」「いてくれるだけで安心感を与えてくれる人」と思われます。
Sさんに「思い当たりませんか?」と聞いたところ、「意識したことはなかったけれど、確かに、ついさっきまでピリピリしてた雰囲気だったのに、気づいたら和やかになってたり、言い合いをしていた人とお茶をする仲になったりもするので、なんでだろうと思うことが多かったです。」とおっしゃっていました。
Sさん、そうやって、ちゃんと強みを発揮しています。
体調を崩してまで、自己主張しなくても大丈夫です。
「自己主張した方がいいよ。」といわれたら「そうね。」と軽くかわして、心の中で「私の事は放っておいてもらっていいんだけど。」と思っていればいいです。
それより、「ピリピリとしている雰囲気を和やかにできる。」強みを伸ばしたほうが、自分にとっても、周りの人にとっても数倍いいです。
ゴンサレス靖子