今日は、友人の大学時代の友人で、銀行でフルタイムで働きながら、樽ビールのデリバリービジネスを成功させた人の話をいたします。
もしあなたが、会社員として働きながら、自分のビジネスを持ちたいと思っているとしたら、なにかしらの参考になるかもしれません。
大学で経営学を勉強したその彼は、いろいろな職業を経て、銀行で働く事になりましたが、自分の力を試したくて、会社の仕事とは別に、ビジネスを構築することにしました。
ビールが好きなので、まずバル(パブ)を開きました。
残念ながら、うまくいかずに、すぐに閉店しました。
次にクラフトビールの製造販売を試みました。
自分で作るなんて、面白いですよね。
丁度、スペインでクラフトビールが流行りだしたころです。
ビールを作る事が面白かったので、結構続けたのですが、やはり利益が出る前に倒れてしまいました。
バル経営も、クラフトビールの製造販売も、かなりの赤字を出したので、普通だったらこの辺で諦めると思うのですが、彼の場合はそうではありませんでした。
次に手掛けたのは30Lのビール樽のデリバリー。
最初は注文もなく、シーンとしていたのですが、少しづつホームパーティ、イベントへの納入を始まめました。
大きく飛躍したのは、国際見本市会場と長期契約した時。
今ではすっかり起動に乗っています。
すべて、銀行でのフルタイム勤務をしながらです。
「辞める理由もないから。」と今現在も続けています。
「優秀な人だね。」と私が言うと、友人は、
「いや~~、そんなことなかったんだよ。
いつもギリギリで試験に合格してたよ。
授業にもあんまり真面目に出てなかったし。」
と言うので、
「へ~~、人を引き付けるルックスなの? 話が上手とか?」と聞いてみると、
「そんな事ないんだよ。
どちらかというと、ルックスよくないよ。
話だって上手ではなかったよ。
よくしゃべる奴だけど。」と言います。
「ただ。」と彼は続けます。
「唯一、人違うところは、一度やると決めたら、達成するまで絶対あきらめないところかな。
ダイエットだって、マラソンだって、何年かかっても、どんなに失敗しても、絶対にあきらめなかったよ。
俺たちが「まだあきらめないの?」と呆れてても全く気にしないで、続けてたよ。
しかも、それを達成させるために時間を割くことに躊躇しなかったね。
自分のビジネスをやろうと決めた時は、夜の8時に銀行の仕事を終えて帰えって来てから、毎日毎日ビジネスのために時間を費やしてたし。
しかもイヤイヤじゃなくて、それが楽しかったみたいなんだよな。
それが、みんなと違うところだし、成功の理由かな。
俺なんか、8時間働いて家に帰って来てから、自分のビジネスのために働くなって、絶対やらないよ。
あり得ない、あり得ない。」
なるほど。
そういう事なんですね。
成功の秘訣は、どんなに失敗しても、ひたすら諦めずに続けていた事。
そして、自分の好きな事を形にしようと、ひとつの方法に固執するのではなく、あの手、この手といろいろな方法を試し続けたこと。
優秀だったわけでも、ひらめきがあったわけでもないのです。
諦めずにいろいろな方法を試していくことは、地味で平凡に感じますが、一番重要な事なのかもしれません。
そして、簡単そうで、なかなかできない事なのかもしれません。
でも、諦めなければ自分が手に入れたい人生を実現できるんです。
何年かかってもいいのです。
もし、手に入れたい人生があるのなら、少しづつでもいいので、決してあきらめずに続けて行ってください。
きっと、実現します。
ゴンサレス靖子