強みのことをお話しするときに、いつもいい事ばかりお話していますが、少しネガティブなお話もしてみます。
強みについては、いろいろな定義がありますが、ここでは、「一貫してよい結果を生み出すことができる思考・感情・行動のパターン」としておきましょう。
この「思考・感情・行動」のパターンを34種類に体系化したストレングスファインダーというツールがあり、私はそれを便利に活用しています。
さて、この「思考・感情・行動のバーターン」ですが、いつも良い結果を生み出していければいいのですが、そうはいきません。
悪い結果を生みだす事もあります。
そして、どちらかというと私たちは、この悪い結果を生み出す事が気になって仕方ありません。
ただ、面白いことに、この良い結果を生み出す元と、悪い結果を生み出す元は要素が同じなんです。
よく短所は長所の裏側、なんて言いますよね。
まさにその通り。
たとえば、ストレングスファインダーに「最上志向」という資質(=思考・感情・行動のパターン)があります。
ストレングスファインダーを受けた日本人は、この資質を持っている人がとっても多いす。
もしかしたら<< Test 名前 >>さんも、「最上志向」を持っているかもしれませんね。
私も、3番目に持っています。
この資質の特徴は常に向上心を持って、より良いものを追求することです。
そして、細部にまでこだわって、質の高い成果を出し、極めていきます。
この資質を持っている方は、何かをするときに、「普通」でななく「優秀」を目指します。
ですので、その道のエキスパートになることも多いです。
また、他の人の優秀な部分を見つけ出すのが上手で、それをさらに極めることを手助けします。
今書いたのは、すべていい結果につながるので強み使いです。
その反面、悪い結果につながる使い方もあります。
質の高い成果を出したいので、常に完璧を求めてしまい、莫大な時間とエネルギーを費やしてしまう傾向があります。
それが裏目にでないのなら、もちろん問題はありません。
問題になってしまうのは、不必要に莫大な時間とエネルギーを使い、へとへとになってしまう割にはいい結果が出ない時です。
例えば、典型的なのは、会社などで、一つの一つの仕事にじっくりと時間をかけ、高い質で仕上げようとして、残業ばかりの毎日になってしまい、疲れ果ててしまう割には、結果がでなかったり、評価されなかったりすることです。
そんな時は、自分に時間制限を設けてその中でベストを尽くしたり、本当にそこまで完璧にする必要があるのか、考えなおしてみたほうがいいです。
また、目指す基準が高いので、いつも「まだまだ!」「もっとできる!」と自分に満足しません。
時には人にもそれを要求してしまい、「もっとちゃんとやって。できるはずだよ。」と要求してしまします。
これらは弱み使いです。
私には、この「最上志向」の弱み使いをして、失敗したエピソードがあります。
昔々、バンドをやってた時、作曲を受け持っていました。
そうすると、自分のイメージを伝えるのに「ここはこうやって。」「そこはそうじゃなくて、こう。」と “指示”をすることが必然的に多くなるわけです。
そんな時、ドラマーは「そんなの難しすぎて、できないよ。」「そんなリズム、やったことがないからできないよ。」と何度も何度も言いました。
そんなことも全く気にせずに、言われるたびに、私は「そんなことないよ。できるよ。」と、押し通してなんとかしてやってもらおうとしていました。
その結果、ドラマーは「私にはできないから。」と言って、辞めてしまいました。
このドラマーはピカ一の腕を持っていたので、私は絶対できる信じて疑っていなかったのですが、ドラマーにはそれがとっても重荷にだったようです。
私にはそのドラマーの可能性が見えていたのですが、本人には見えない。。。というより、その可能性のために頑張る気はなかった。。。それを理解せずに、自分の意見を押しつけていたと深く反省しました。
このエピソードはいい経験になり、教訓を得ました。
まさに最上志向を弱み使いをしていました。
と、長くなりそうなので、続きはまた次回お伝えしますね。
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 thuanvo~Pixabay