前回は、自分の才能に気づくのはなかなか難しいというお話をしました。
そして、その気づきにくい才能とはどんなものか、例を出しましたが、他にも、自分の才能を探す簡単な方法があります。
それは、他の人と違う部分を見つける事です。
そこに才能が隠されています。
人よりうまくできる事だけではありません。
「なんだか人よりも、できない気がする」と思う事にも注目してください。
私達はどうしても、できる事より、できない事に目が行きがちです。
だからこの方法は、案外簡単かもしれません。
例えば、私の周りで「決断が遅くて自分がイヤになる。」と悩む人がいます。
「決断が遅い。」というのは一見すると欠点のように思えるかもしれません。
でも、そこにこそ才能が隠されているのです。
どんな才能かというと、決断を下すときにリスクや論理性をじっくりと考え、最適な選択をする力です。
時間をかけて慎重に判断することで、リスク対策をして、失敗を少なくすることができるのです。
この方は、「みんなだって、そのぐらい考えるでしょ。 私はただ単に考えるのが遅いだけ。」と言いますが、それは大違い。
みんな、考えないです。
考えずに行動して、失敗を重ねる事が多いのです。
この方はそんな人々を見て「そんな風にやっても絶対うまくいかないのはわかっているのに、なぜやるのかわからない。」と言います。
いえいえ、みんなは「絶対うまくいかない。」のがわかっていません。
それがこの「決断が遅くて自分がイヤになる。」と言っている方にはわかるのです。
チームに一人こういった人がいると、危険を避ける事ができて、成功しやすくなります。
または、表現がアバウト、やることがおおざっぱ、うっかりミスが多いという人もいます。(例えば私)
こういった人は失敗してもあまり気にせずに「まあどうにかなるさ。」と前向きに考え、前進していくことができるという才能を持ちます。
他人のミスにも寛容です。
人が気を悪くしていないか、いちいち気になって、くよくよ心配してしまう人もいます。
確かにそんな状態は苦しいですが、人の気持ちが手に取るよにわかるので、その時その人がどうして欲しいのか的確にわかるという、エスパーのような得意技を持っています。
そんな人が近くにいると、「自分の事をわかってくれる人がいる。」と心強くなります。
このように、才能とは二面性を持っています。
もしあなたが「自分は欠点だらけ!」と思っているとしたら、実はたくさんの才能を持っているかもしれませんよ!
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 Robin Higgins~Pixabay