今日は、私が「強み」というものに興味を持つようになったきっかけを、お話ししてみようと思います。
あれはもう、10数年ほど前のことです。
日経ビジネスオンライン版を読んでいたとき、ふと目に飛び込んできたタイトルがありました。
「弱点を改善するよりも、強みを活かすことに注力するという発想」というものです。
その瞬間、胸の奥で小さな光がパッと灯ったような気がしました。
「へ~~、その発想いいなあ。 そんな考え方があるんだ!」
驚きとワクワクが入り混じった気持ちで、私はすぐに記事をクリックしました。
夢中で読み進めるうちに、心の中でどんどん共鳴していくのを感じました。
記事では、“自分らしい思考・感情・行動のパターンを知ることができる診断テスト”、『ストレングスファインダー』が紹介されていました。
どのように考え、感じ、そしてどのように行動することが自分の自然なスタイルで、しかも無理せずに発揮できるのか、という事が診断でわかると書かれていました。
私は昔から、うっかり者。
いつも失敗ばかり。
そして、弱点ばかり。
だからいつも、「もっとしっかりしなきゃ」「直さなきゃ」って、自分を責めていました。
でも、図々しくも、どこかで思っていたんです。
「とはいっても、私だって、いいところもあるよね」と。
そんな私に、“弱点は気にしなくていい。強みを使いなさい”と言ってくれる考え方は、まるで救いの言葉のように響きました。
実際に診断を受けてみると、「慎重さ」という才能の資質が低いと出ました。
「なるほど、そりゃそうだ!」と笑ってしまうくらい納得でした。
慎重さに欠けるから、ケアレスミスも多い。
でも、驚いたことに、私は“リカバリー力”という別の才能に恵まれていたのです。
ミスをしても、すぐに立て直す。
落ち込むよりも先に、どうにかしようと動き出す。
そうやって、いつの間にか結果オーライにしてしまう。
そんな強みを持っていると診断されました。
昔は、ミスを見つけるたびに血の気が引いて、「なんでこんなことしたんだろう…私って本当にダメだ」と、自己嫌悪に陥っていました。
でも今は違います。
「あっ、やっちゃった!じゃあ、どうフォローしよう?」
そう切り替えられる自分になりました。
自己嫌悪している暇なんてないんです。
そうやって、自分の“思考・感情・行動のパターン”を知ることができるストレングスファインダーに、私はどんどん惹かれていきました。
そして学びを続けるうちに、私がこの世界に入るきっかけとなったあの記事を書いた2人の方に実際に出会い、人生の方向が少しずつ変わっていきました。
今振り返ると、「新しい人生の始まり」だったと思います。
自分の強みを知ると、「ああ、だから私はこうなんだ!」と点と点がつながるような瞬間が何度も訪れます。
例えば、当時、私の一番強い資質は「学習欲」でした。
好奇心旺盛で、新しいことを学ぶのが何より楽しい。
特に目的がなくても、知ること自体が幸せ。
それが、“喜びのスイッチ”という強みを持つ資質です。
そんな事もあって、30代半ばの頃、スペインの大学でスペイン文献学を学び始めました。
きっかけはただ一つ。
「スペイン語の本をスラスラ読めるようになりたい」という思いだけ。
当時はインターネットもキンドルもなく、日本語の本を読む機会もほとんどありませんでした。
それでも「本が読みたい」という思いが強かったので、結局スペイン語の本を読むしかありませんでした。
そして、それならもっとスペイン語を勉強して、楽に本を読めるようになろう、と考えたのです。
私立の語学学校は高額でしたが、国立大学なら費用は10分の1。
そんなシンプルな動機で、フルタイムで働きながら大学に通い始めたんです。
周りからは「すごいね」「頑張ってるね」と言われましたが、私にとっては“頑張る”という感覚はありませんでした。
好きだからやっていただけ。
ですので、褒められるのは、なんだかおこがましかったです。
そう、強みとは“頑張らなくても自然にできること”なんです。
他の人には大変そうに見えても、自分にとっては自然なこと。
「好奇心に押されて、新しい事にも、大変そうな事にもチャレンジする」という私の強みが、活かせたいい例です。
でも当時は、そんなことに気づいていませんでした。
後になって、「あの時のあれは、私の強みだったんだ」と気づいたんです。
もっと早く知っていたら、もっと自然に、自分を活かせたのかもしれません。
なぜなら、その後、ある時期、私は自分の強みに蓋をしてしまったからです。
その時期の私は、「私って何のために生きているんだろう」と感じるほど、なんとなく空っぽで、味気ない日々を送っていました。
その時の話は、また他の機会にゆっくりお話ししますね。
ゴンサレス靖子












