周りを見回すと「自分らしく生きてないよね~」と思わせられる人が多くて、歯がゆい時があります。
なんだか、とても無理をしていて、「いやいや、そっちじゃないよね。」という方向に頑張ってしまっています。
例えば、「もっと自己主張しなきゃ!」と苦しんでいる人。
私のクライアントさんは、海外に住んでいる方が多いのですが、アメリカに住んでいるクライアントさんで、「もっと自己主張をしなくては!!」と考えいていた方が何人もいました。
周りのみんなが自己主張をするので、自分も自己主張をしないと、軽く見られてしまう、と言っていました。
その気持ちはわからなくはないけれど、でもそのクライアントさん達に限っては、ちょっと違う気がしました。
このクライアントさん達は” 対立を異常に嫌う”という才能の資質を持っていました。[調和性]
対立からは、何も良いものは生まれない、と考えるからです。
だから対立を起こさないように、なるべく周りの人に合わせようとします。
そしてそれが心地よい。
自己犠牲をしているわけではないのです。
むしろ対立をするぐらいだったら、自分が人に合わせた方がよっぽど気分が良いのです。
自己主張なんかしたいと思わないのです。
自己主張から生まれるものよりも、 みんなの合意点から生まれるものの方が大きいと思っています。
だから、無意識に、どんな人の、どんな意見にも同意できる点を見出します。
また、人々の合意点を見つける天才です。
私はこの[調和性]資質を持っていないので、「よくこんなに違う意見の人達の合意点を見つけることが できるなあ。」と感心します。
この資質を持つ人がグループの中にいると、険悪な雰囲気になった時でも、場の雰囲気を穏やかなものに変えてくれます。
こんな場面にあった事はありませんか?
「僕はこう思う。」「いや、ちがう、私はこう思う!」
と自分の意見を譲らない人達。
どこまで行っても平行線でらちが明きません。
そんな時にこの資質を持った人が間にはいると、あっという間に、
「で、あなたはこう思ってるでしょ」
そしてもう片方の人に、
「で、言い方は違っても、結局はあなたもこう思っているよね。」とお互いの共通点を見つけて言い、アッと言う間に解決してしまいます。
そうやって、意見が合わない人達の調停役になる事ができるのです。
これが、この方々の強みでした。
”自己主張ができない”というのはこの強みの裏面(弱み)です。
だから、自己主張をする努力ではなく、この”人の合意点を見つける天才”という強みをフルに使う事に力を入れました。
それが自分の自然な姿なので、やっていて気分が良いし、誰よりもうまくできる事なので、人からも感謝されます。
そして、そうやって強みとして、めいいっぱい使うようになったとき、”自己主張”の事などどうでもよくなったと言っていました。
強みが弱みを超えたいい例です。
ゴンサレス靖子