私達は「仕事にいかなくちゃ」、
「買い物に行かなくちゃ」
「病院に行かなくちゃ」など、
「あ~~、面倒だな」と思いながら
「~~しなくちゃ」と、
まるで誰かに強制されているような
言い方をよくします。
でも、これらの事は誰かに強制されてやっている訳ではなく
自分の意思でやっている事です。
仕事へ行けたり、
買い物に行けたり、
病院に行けることは、実はラッキーで、
失業していて仕事に行きたくても
行くところがなかったら、
「仕事に行かなくちゃ」と言えないし、
買い物に行く場所もお金もなかったら、
「買い物に行かなくちゃ」と言えない。
病院が近くになくて、具合の悪い時に
病院に行く事ができない時も同じです。
私もこの前、何気なく
「明日は朝の6時からSkypeで
コンサルタントの仕事しなくちゃならないよ~~
(こんな早くから面倒!)」
と友達に言ったとき、
「へ~、いいね~~、景気良くて。」
と言われて、ふと気づきました。
6時から仕事をするのは、
誰かに強制されている訳ではなく、
自分でやると決めた事。
数年前までは、どれだけ
朝の6時に仕事が入ることが嬉しかったか!
すっかりその気持ちを忘れていました。
「6時から仕事しなきゃ~(面倒くさい・・・)」
ではなくて、
「6時から仕事ができるんだ~~!! (なんてラッキー)」
なんですよね。
言い方=心持ち方次第で、随分と事実が変わります。
そして「しなきゃ~~(面倒くさい…)」と言っていた時は
ドヨンとしたネガティブな気持ちになりましたが、
「できるんだ~~!!(ラッキー)」と言ってみると、
シャキッとしたポジディブな気持ちに変わるので不思議です。
そして自分がやると決めた事ができる環境にいる事に、
感謝の気持ちでいっぱいになります。
こんな事を思ったのは、偶然ラジオで、
スチュワードという青年が初めて
ガーナに行ったときの話を聞いたからです。
感動したので、是非シェアしたいと思います。
スチュワードはこんな事を話していました。
僕が初めてガーナへ行ったとき、
ウイリーという14歳の少年に会ったんだ。
ウ イリーは妹と弟の学費を稼ぐために、
学校には行かず、観光客に売るための
ブレスレットを作って、売ってた。
本当は学校に行きたいのかな、どうなのかな?
って思って、「学校に行きたい?」って
聞いてみると、目を輝かせて、
「学校は大好き!」と言うんだよ。
そしてリュックから、何年か前の、
たぶん最後にもらった通知表を出して
得意げに見せるんだ。
驚いたよ。
自分の通知表を
いつも持ち歩いている子供って普通いないだろ。
ウイリーの宝物なんだよね、この通知表。
よっぽど学校に行ってたのが自慢なんだろうね。
確かにいい成績だったよ。
聞いてみると、学校へ行くには
6か月で40ドルかかるらしいんだ。
そこで、ウイリーに、
「これは、ブレスレットのお金。
あと、その他に、この40ドルを渡すよ。
でも、この40ドルで食べ物や水を買ったりしないでよ。
これは、ウイリーが学校に行くためのお金だよ。
絶対他の事には使わないで。
試験が終わって期末に通知表をもらったら、
僕にコピーを送ってくれる?
平均点がA だったら、
また次の6か月の学費も、僕が払うって約束するよ。」
そういって別れたんだ。
まあ、ウイリーから連絡が来ることはないだろうなって、
当てにしてなかったけどね。
だって、普通に考えたら、
喉が渇いてたり、
お腹が空いているたりしてる時に、
お金をもらったら、お水や食べ物を買うもんな。
でも、予想に反して、
6か月後にガーナから茶色い封筒が届いたんだよ!
開けてみると、得意げにリュックを背負って写ってる
ウイリーの写真と、通知表のオリジナルが入っていたんだ。
成績は平均A。
さっそくウ イリーの学校に連絡をして、
学費を払う手続きをしたよ。
その次の期末にも、通知表を送ってきて、
平均点がAだったんだ。
だから、卒業まで学費を払う事にしたよ。
結局ウイリーはいい成績で高校卒業して、
その後、自分の商売を立ち上げ、
彼の家族全員を社員にしたんだ。
学校に行くって事は
僕たちには、まったく当たり前のことなのに、
そうじゃない環境の人達もたくさんいるんだよね。
ウイリーは行きたくても、
自分や、家族のその日のお水や食べ物を手に入れるために、
お金を稼がなくてはならなかったから行けなかった…
たった14歳だったのに・・・
学校に行ってから、
ウイリー本人や、家族の人生はもちろん変わったし、
多分、子孫の人生まで変わると思うよ。
僕達の周りには「学校に行かなきゃ」って思って
強制されたように行く学生達がたくさんいるけど、
その考えを変えなきゃいけないね。
学校に行けるのは特権なんだから。
スチュワードの話はここまでです。
よくある話、と言ってしまうと、それまでですが、
得意げに通知表をリュックの中から出していたり、
一生懸命勉強しているウイリー姿が目に浮かんで、
ジーンとしてきました。
三食食べる事ができる、
勉強することができる、
病院に行くことができる・・・
私達には当たり前の事。
その上、インターネットがあり、
コンピューターを持ち、
携帯を持ち・・・
先進国に住んでいる私達は実に恵まれています。
だから「大好きな事をして生きる」オプションも存在するのです。
私達は好きな事をするチャンスを与えられています。
これは特権です。
世界中の誰にでも、与えられているわけではありません。
この特権を無駄にしないためにも
まずは、「~~しなきゃ。(嫌だな、面倒だな)」
という気持ちを
「~~できるんだ」という感謝の気持ちに
変えてみることから初めてみませんか?