私の強みについて、数日間お話ししてきましたが、自分の事ばっかりお伝えするのも飽きるかもしれないので、クライアントさんのお話もしますね。
ワークショップをやった時の話です。
こんな方がいました。
「長年、事務仕事をやっていたのですが、うまくいかないのです。苦痛だし、ミスがとっても多くて、自己嫌悪に陥いってしまって、やめたばかりなんです。」
この方の強みは、色々な考えが次々と浮かび、それについて徹底的に調べぬき、どうやったら達成できるか、いろいろな方法を考える事です。
また、常に新しいやり方を考える事を重要視します。
この “いろいろな考え“ というのは、この強みがない人にとっては、突拍子もない非現実的だったりします。
だから、「どういう脳の使い方をしているんだ!」とよく上司に怒られたそうです。
せっかくのいいアイデア、きっとたくさん潰されていたんじゃなないかと、残念に思います。
彼女は、今、自分の強みを使えるビジネスを始めようと考えている、と言っていました。
その時、他の方がこう言いました。
「私は事務の仕事をやっているのですけど、楽しいんですよ。
過去にさかのぼって、今までどういう事を、どういう風にやっていたのかな、と調べるのが、楽しいんです。
前例を大事にするのが、私の自然体なんです。
対お役所関係の仕事とか、嫌う人が多いですけど、私は楽しくできるんです。
今、事務仕事が、そんなにつらいと思う方がいるんだ、と驚きました。」
この方の強みは、過去の資産を活かし、成果を出す事です。
過去を知る事で、現在を理解しようとします。
この方にとっては、「今」は常に「過去」と共にあります。
ある事が必要になった経緯、背景を知ることで、自分が何をすべきなのかを本質的に理解しようとします。
また、物事を習慣化、ルーティン化することが得意でもあります。
この資質を持っていない多くの人が、“物事をどう続けるか” という事を課題にするのに対して、この強みを持つ人は、むしろ続けないことが気持ち悪く、ストレスになるのです。
「習慣化、ルーティン化をすると、必要ないところに思考のエネルギーを使わなくてすむからいい」と、この強みを持つ方々は言います。
だから、事務仕事が楽しくできるんですね。
好き嫌い、自分に合っている、合っていないは、人それぞれです。
自分の強みを知って、それを活かせる環境にいる事が、自分の幸せにつながります。
会社員として事務仕事をやる事に幸せを感じる人もいれば、起業する事が幸せにつながる人もいます。
自分に、どんな強みがあって、何が好きか。
これを知っていると、本当に自分にあった仕事も得る事ができるわけです。
ゴンサレス靖子