「この人、自分に合っていない仕事をしているなあ。」と、つくづくと思わせるような人に、時々会います。
そんな人に会うと、歯がゆくてしょうがありません。
その中で、印象に残っている知り合いがいました。
いつも、高度の事務職を目指すのです。
でも、どう考えても事務が得意ではない。
実際にやっている事を見たり、話を聞いていると、元気だった頃の、70歳を過ぎた専業主婦の私の母の方が、事務仕事は得意だろうな、と思わせてくれるぐらいでです。 (普段の生活の中でも、結構事務仕事ってあるじゃないですか。)
知り合いは、職を得ても、仕事の出来が悪いので、行く会社、行く会社で、すぐにクビになります。
でも、ほんの一握りの人しか持っていないような、素晴らしいものをたくさん持っているんです。
彼女はとってもクリエイティブ。
絵を書いたり、洋服を作ったり、芸術的な写真を撮ったりすることが得意です。
どれも、上手で、とっても素敵。
そして、何をするにも、人が思い浮かばないような、おもしろいアイデアを出します。
面倒見がいい。
特に、弱い人や、困っているを見ると、手を差し伸べずにはいられません。
そして、美人。
美貌だって、立派な強みです。
洋服のセンスも抜群です。
細かく見ていくと、他の人よりも飛び抜けて良いところが、山の様にあります。
でも、やっていた仕事や、やろうとしている仕事には、全く活かされていませんでした。
というより、わざわざ不得意な事を、仕事として選んでいるように思えました。
クビになったとき、「もっと自分に合った仕事があるんじゃない?」と何気なく言ってみました。
「そうかな? 例えばどんな?」と言わたので、シメシメ。
こんなのとか、あんなのとか、こういうのもあるじゃない、とダダッと、たくさんの職業をあげてみます。
「それをやったら?」というより、「こういう方向だってあるんだよ。」という事に気づいて欲しいと思って言いました。
そうすると、「そりゃ、そんな仕事できたら夢みたいだよね。」と、淡々と言われ、スルーされました。
続けて話を聞いていると、仕事とは、楽しいものではなく、我慢してやらなければないものだと思っている事がわかりました。
楽しい事は、仕事じゃないって。
「え〜〜、それって、自ら不幸になる道を選んでるんじゃない!」と心の中で叫びました。
でも、づじつまが合います。
だから、苦手な仕事をわざわざ選ぶんです。
いや、いや、いや!!!と、思うのですが、彼女はその状況を変えたいと思っているわけではないので、露骨な言い方はしません。
変わりたくない人にとっては、私がとやかく言うのは、迷惑で、余計なお世話。
でも、ふと周りを見回すと、結構このような人が多いなあと、改めて感じました。
とっても残念です。
仕事は楽しいもの。
わざわざ自から無駄に苦しむ人生を歩むことはない。
幸せな人生を歩んでいい 。
そんなことを、感じて欲しいなあと、思う限りです。
私のクライアントさん達は、現状を打開して、「変わろう!」と決心した方たち。
改めて、「偉い! ステキです!」と思い、ますます応援したくなります。
ゴンサレス靖子