自分の大きな強みの事を、「なんだかこの部分、自分は人と違うなあ。これって私の欠点だよね。」と、ずっと長い間、悩み続けていたクライアントさんがいました。
その部分が人よりずば抜けて優れているので、人とのギャップが大きいわけです。
そして、そのギャップを埋めようと一生懸命でした。
このクライアントさんの「人と違う部分」とは、常にたくさんの目標を立てて、それに向かってがむしゃらに進んでいくことでした。
なんだか、いい事のように聞こえませんか?
でも、このクライアントさんはその強みをうまく使っていなかったのです。
周りからは、「いつも頑張りすぎてて、ついていけないよ。」
「一緒にいると疲れるんだよね。」と言われていたそうです。
のんびりしている同僚たちを見るとイライラして、人間関係もギクシャクしていました。
その上、そうやって頑張ってやりきっても、充実感があるわけでもありません。
どんなに疲れていても、やりきらないと気が済まないので、疲れがたまるばかりでした。
自分が空回りしているようで、心身ともにクタクタでした。
周りを見ると、みんな目標を持たずに、のんびりと、のらりくらりと過ごしているように見えます。
「自分がおかしいのかも。」と自己肯定感もどんどん下がっていきます。
これが最初に接した時のクライアントさんの状態でした。
このクライアントさんの「目標を立ててがむしゃらに進んでいく。」というのは、大きな強みです。
多くの人は、まず目標を立てないし、立ててもそれを達成するまで続けません。
ただ、この方の場合は、自分が望まない目標を立てて、頑張って進んでいました。
人が立てた目標だったり、気が進まなくても「やるべき」「やらなきゃ」という理由で立られた目標でした。
それでも、立てた目標は達成しないといけないと思い、頑張っていました。
だから充実感を感じていなかったのです。
せっかく、目標に向かってがむしゃらに進んでいくことができるという素晴らしい強みがあるのに、到着地点を自分が望まないところにしてしまっては、疲れるだけです。
東京から大阪にに行きたいのに、必死に青森に向かって走っているようなものです。
私のとのセッションで、それに気づいたクライアントさんは、その状況とお別れする決心しました。
そして、今度は自分が望む目標に向かって頑張る事にしました。
そうしたら、急変です。
まず、晴れやかな表情になり、今まで、くよくよと悩んでいたことを忘れたかのようでした。
そして、自分の強みを正しい方向に使い始めました。
まずは、自分がやろうと思ったビジネスに向かって勉強を始めました。
もちろんすごいスピードで伸びていきました。
今では素晴らしいプロフェショナルとして成功しています。
こうやって、頑張る方向を間違えてるケースというのは山ほどあります。
というのも、日々必死に生きているので、全体像が見えなくなって、それが自分が望む方向ではないことに気づかないのです。
あなたの場合はいかがですか?
今自分が頑張ってやっていることは、自分が望む地点に通じていますか?
ゴンサレス靖子