多くの日本人と、多くのスペイン人の一番大きな違いは(あくまでも全員ではなく“多くの”です)人生を楽しもうとするかしないか、という点だと感じています。
多くのスペイン人はとにかく、楽しむのが好きで、それが生きる目的のように感じさせらる事もあります。
スペインの夏は10時半ごろまで明るいので、仕事が終わってからゴルフやテニス、スケートボード、サッカーなどのスポーツをしたり、美術館や博物館へ行ったりと、一日を義務だけで終わらせることは少ないです。
夏休みも1か月まとめて取って、フルに楽しむのが一般的です。
会社の重役ともなると、2か月ぐらい夏休みを取り、別荘に行ってしまいます。
私は、そんな習慣に最初は慣れませんでした。
スペインで一番最初に勤めた職場では、夏休みは自ら返上して働きました。
(有給分をお金に換算して払ってくれましたが。)
急に1か月休めといわれても、お金を使う休暇の取り方しか思い浮かばず「休暇に行くお金もないし。」と思い、だったら働いていようと思ったのです。
今では、そんな考えもすっかりどこかに飛んでしまい、いつのまにか、お金や時間が有る無しに関係なく「楽しみ」を常に探すスペイン人の習慣が染みつきました。
私たち日本人の多くは、楽しむために生きる、という習慣はあまりないような気がします。
ですので、もうちょっと楽しく生きてもいいのではないかと思っています。
頻繁に旅行にでかけようとか、たくさんのパーティーに出ようということではありません。
単に、楽しいと感じる思うことをたくさんやりましょう、という事です。
映画を見たり、自然の中を散歩したり、好きな本を読んだり、おいしいものを食べたりと、些細な事でいいのです。
でも、一番持続性があるのは、自分の仕事の中に楽しいと思うことをたくさん取り入れる事だと思っています。
(いくらスペイン生活が長いといっても、ここで“仕事”に結び付けてるのが、日本人だなあと自分でも思いますが。)
楽しいと思うことをやって収入を得ることができれば、人生で楽しく過ごせる時間が多大に増えると思いませんか?
例えば、私は、ストレングスファインダーの勉強をしている時がとっても楽しいです。
それを自分の中に蓄積していくだけはなく、アウトプットして、仕事として成り立たせていくことができて、楽しい時間がたくさん増えました。
ストレングスコーチの友人が、自分の仕事の事を「限りなく趣味に近い仕事」と言っていましたが、私にとっても同様です。
「限りなく趣味に近い仕事」を見つけて、人生の楽しい時間を増やすのは、難しい事ではありません。
ちょっとした気づきで、見方や考え方が変わり、それがきっかけで行動が変わる時もあるものです。
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 Silvia~Pixabay