「自己肯定感が低くて悩んでいます。」という声をたびたび聞きます。
とはいえ、皆さん、実はとても優秀で、素晴らしい方ばかりです。
それでも、私が「あの時、あの方法でやったのはすごかったですね。大成功でしたね!」と言うと、
「ああ、あの時は、たまたま運がよかっただけなんですよ。私自身は大した事やってなくて。」と言ったりします。
奥ゆかしいです。
でも、その運を呼び込んだのは、その人の実力だったり、人格なのです。
なんとまあ、「自己肯定感」の感じ方って一筋縄ではいかないですね。
自己肯定感が低いと感じる理由はいろいろあります。
たとえば、世間で「こうあるべき」(女性はこうあるべき、男性はこうあるべき、などなど)と言われている自分を演じようとしているけれど、なかなかその通りににはいかなくて、「自分はダメだ」と思ってしまう。
そんな場合は、もしかしたら、社会から評価される自分を重要視しすぎているかもしれません。
その評価、本当に自分が望んでいるものでしょうか?
実は、自分の評価の軸と違っていないでしょうか。
社会からの評価というのは、結構コロコロ変わるものだし、割といい加減なものです。
それに振り回されてしまうと、自己肯定感が消え去ってしまいます。
また、こうありたいと思っている自分と、今の自分にギャップを感じている時も、自己肯定感が低くなるかもしれません。
理想通りに完璧な人間になれるわけがありません。
なれたとしたら、人間離れしていて、ロボットのようで怖いです。
ではどうしたらいいかというと、まずは、自分自身はどのような人間であって、どんな状況にあるか見極めて、それを受け入れ、認めます。
そして、ありのままの自分は不完全で、いいところだって、そうでないころだってあって、両方含めて好きだという感覚を持つとことです。
結局、自己肯定感が満たされているというのはどういう状態かというと、自分が自分であればいいという感覚で、その状態が幸せだと感じていることです。
とはいえ、目標や向上心を持って、今の自分に満足せずに、もっとよりよくなりたいいう姿勢は良くないかというと、決してそんな事はありません。
ただその時に、今の自分がダメだと考えるのではなく、今現在の自分にも充分に満足してるんだけれども、できればもっとよくなりたいと考えるのがポイントです。
そうすると、たとえ試した事がうまくいかなかったとしても、自己肯定感が高ければ「そういうこともあるさ。」と、受け流す事ができるし、成功したとしたら、さらに自分を認められるようになるという、好循環が生まれます。
また、目標もあまり高いもの設定すると、「自分がそこに到達するまで、まだまだ。」と感じてしまう時間が多くなり、がっかりしてしまうので、実力よりほんの少しだけ高い目標を作ることがポイントです。
そして、それを少しづつ達成していくと、自信が湧き、健全な自己肯定感を持ち続けやすくなります。
とはいえ、言うのは簡単だけれども、実践するのはなかなか難しいですよね。
具体的な実践方法は、また別の回にお話しますね。
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 Jerzy Górecki~Pixabay