前回の記事では、自己肯定感の事についてお話しました。
自己肯定感を高く保つには、まず、自分自身はどのような人間であって、どんな状況にあるか見極めて、それを受け入れ、認め、その後で、ありのままの自分は不完全で、いいところだって、そうでないころだってあって、両方含めて好きだという感覚を持つとことが大切、ということをお話しました。
とは言え、「どうやってそれをやったらいいの?」という疑問が湧いてくると思います。
私はまず自分を理解するためににストレングスファインダーというツールを使います。
ストレングスファインダーでは自分はどんな感情・行動・思考のパターンを持っているか診断してくれます。
多くの方が、自分自身をかなり誤解していると感じます。
「この部分、私って駄目だなあ。」と思っていても、実はそれが長所のこともあるのです。
というのも、長所も短所も結局は同じ資質から生まれるからです。
その資質を、物事がうまくいくように活用すれば長所として発揮され、逆に足をひっぱるような使い方をすれば短所として現れます。
例えば、「活発性」という資質を持っている人は、素早い行動をとることで良い結果を得ることができる傾向があります。
これは長所です。
説明を無視して、後先考えずにとにかく動き、早とちりしてうまくいかなかった時は、「よく考えないで行動する」という短所になります。
また、「ポジティブ」資質を持つ人は、「きっと大丈夫。」と楽観的になることで難しい状況にも立ち向かえます。
これは長所です。
でも、時には「読みが甘い」「危険に気づかない」などの短所にもなり得ます。
もっと、微妙な場面もあります。
例えば、「人の意見に振り回されてしまって」と言っている方。(調和性)
多くの場合、決して人の意見に振り回されているわけではなく、人の意見の中で自分と折り合いがつく部分見つけて、納得して、行動に移しているのです。
一見、人の意見に振り回されているように感じるかもしれませんが、それは本人がそうしたいからしているのです。
もし、それで嫌な気持ちにならないとしたら、決して短所ではありません。
むしろ「人の意見と自分意見の共通部分を見つける事ができる。」という長所です。
「全然計画ができなくて。」と、それが短所のように語る方もいます。(適応性)
でも、計画しなくてもうまくやっていっているのなら、それは短所ではありません。
計画を立ててその通りに進めるより、現状を素早く理解し、それに柔軟に反応しながら進めてくのが得意なのです。
それは長所です。
そうやって、大きな誤解をしている方がたくさんいます。
それをひとつひとつクライアントさんに説明をすると、いつもびっくりします。
「え!! これでよかったんだ! これって長所なんだ!」と。
そうやって少しづつ自分への理解を深めていくと、「短所があるから長所もある。 長所があるから短所もある。」とだんだんと自分を受け入れて、自分の事がかわいくなってきます。
そうすると、自己肯定感も満たされくるわけです。
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 Jill Wellington~Pixabay