強みには、生まれて持ったものと、トレーニングや習慣から得たものがあります。
生まれ持ったものを活かすのが一番楽ではありますが、それだけがすべてではありません。
また、生まれ持った強みでも、使う機会がなければ、持っていないのとあまり変わりません。
たとえば、鳥は何十キロも飛べる翼を持っているけれど、部屋の中で飼っている小鳥は、手乗りでない限り、カゴから出る事はなく、翼を使って飛ぶことはありません。
何十キロと飛べる「才能」を持っていながらも。
ピンとくるたとえかどうかわかりませんが、そんな感じです。
反対に、自分が生まれつき持っていたわけではないけれど、長年使っているうちに、どんどん磨かれて、自分の強みとして定着する事もあります。
例えば、私はストレングスファインダーの「アレンジ」という強みを上位に持つのですが、これは社会人になってから磨かれたものではないかと思っています。
「アレンジ」は、複数の事を同時やったり、時間のコマを組み合わせたりして、効率的に物事を行うのが得意な資質です。
学生時代は、「効率」などは、ほとんど気にせずに、「非効率」を楽しむことも多かったです。
ただ、社会人になってからは、とてつもなく忙しくなりました。
会社で働き始めた頃にバブル期が始まり、景気はいいけれど、仕事量も莫大で、残業残業の毎日でした。
毎日を仕事だけで終わらせたくなかったので、仕事を終えた後は、「さあ、今からプライベートの事だけをする新しい1日が始まる。」と思いながら会社のドアを出ていました。
そうやって、1日で2日分生きるつもりでいました。
となると、効率的に物事を進めていくしか方法がない状況になり、どんどんその強みが磨かれたような気がします。
そして、その強みは、使えば使うほど、ますます磨かれていって、たくさんの事を決まった時間内に効率的にやったり、隙間時間をうまくつかったりと、やりたい事が山ほどある私にとても有利に働きました。
今でも同様です。
反対に、生まれつき持っていたのに、うまく強みとして使えなかった才能は、どんどん使わなくなっていって、フェイドアウトしてしまいました。
(今思うと、もったいなかったです。)
強みは、使えば使うほど磨かれていきます。
使わなければ、地下の奥に隠れます。
さあ、あなたはどんな風に使うでしょうか?
磨きあげるのも、埋めるのもあなた次第です。
ゴンサレス靖子
■ 写真提供 Antonios Ntoumas~Pixabay