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王室職員のエモーショナル・インテリジェンス

Chezz

数日前、知り合いの頼みで王室まで通訳に行きました。

6月19日に国王が譲位するので、王室はいま修羅場の忙しさです。

 

通訳の前にまず、面談をしたい王室職員に

アポイントメントを申し込まなければなりませんでした。

私がコンタクトしなければならなかった方は

いろいろな行事について取り仕切る部門の責任者です。

19日の準備だけでなく、毎日行われる国王最後としての

種々の行事のアレンジの為、かなり忙しいはずで、

電話をかけても通じません。

 

ある朝、今日も通じないかな、と思いながら電話をかけてみると

その日は運よく受話器を取ってもらう事が出来ました。

まだ朝の9時ちょっと過ぎなのに、いったいあそこには

何人の人が集まっているのだろうと思わされるほど、

たくさんの人の声が聞こえました。

殺気立っている雰囲気がこちらまで伝わってきます。

 

でもどうでしょう。

電話に出てくれた人の応対はいたって穏やかで丁寧です。

でも受話器を取る直前まで、大忙しで動いていたに違いありません。

私が話したい人にたどり着くまで電話があちこち回されて、3人と話をしましたが、

すべての人が丁寧で穏やかです。

そして優雅です。

 

結局、忙しいなか時間を割いてくれて、

お目当ての職員さんに会いに行くことができたのですが、

またまた優雅に応対してくれました。

 

最近は民間人からの批判が多いけれども、

さすが王室、みなよく教育されていて、精神コントロールが素晴らしいです。

人間やることが多すぎて、いつ終わるか見当しがつかない時、

脅迫されている気分になり、異常にイライラとしてくるものです。

そして思わずどなったり、不快な事を言ったりします。

八つ当たりもします。

でもそんな態度をとっても何の得にもならないし、

ますます雰囲気が悪くなるばかりです。

どんな状況でも優雅に人へ応対できる王室職員に脱帽です。

 

Image courtesy of Salvatore Vuono/ FreeDigitalPhotos.net

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