たった一言のこの言葉で、長年の関係の中の嫌だったすべての事が帳消しになりました。
「あなたが生まれた来た事が、私の人生の中で一番良かったことかしらね。」
物事が1秒で解決する、インパクトのある言葉ってあるものです。
*・゜゜・*:.。..。.:*・゜
私の母は愚痴を言うのが大好きです。
愚痴だったらたぶん、1日24時間休まず言い続ける事ができるでしょう。
愚痴を言って、気分を晴らすタイプのようです。
とにかく聞いてもらって、共感してもらえばそれで気分が晴れるみたいです。
そんな母が、いつもの様に、父との生活がいかに不幸だったかと語っていました。
父が他界してから少し経った約2年前の事です。
父との生活は嫌な事も沢山あったとは思います。
でも、父が生きていた頃はよく、「お父さんがいてくれて幸せだわ。」と言っていました。
それ忘れてるでしょ、と思って、こう聞いてみました。
「まあ、嫌な事ばっかりだったわけじゃないよね。 いい事だってあったでしょう。」
そうすると
「そうね、あなた達が生まれたことだわね。 それが人生の中で一番良かったことかしらね。」
とさらっと言いました。
予想もつかなかった言葉。
てっきり、一緒に行った旅行の思い出など事を語るかと思っていました。
そして、母はこんな、とてつもなく大事な事を言ったという自覚もなく、「ところでさっき話してた保険の事なんだけどさぁ。」と、他の話題に移りました。
私の頭の中は、母の今言った言葉がエコーのようにワンワンと響いてました。
生まれて50数年、初めてそんなこと言われました。
言われたと言うよりも、どちらかと言うと大きな声で言った独り言を聞いたと言う感じでしたが。
へ~~、そんなふうに思ってたんだ。
もちろん愛情はいつも感じていたけど…
へ~~、そうなんだ…
私は驚きでいっぱいでした。
きっと母にとっては、こんな事は当たり前で、取り立てて、どうこう言う事でもないと思ったのでしょう。
でも私にとっては、それまで聞いた言葉の中で、一番嬉しくて、感動した言葉です。
その言葉、もっと早く聞きたかったです。
愛情は、言葉で表現する事が必要です。
薄々愛情を感じていたとしても、ぼやっとしていて、つかみどころがなく、よくわかりません。
言葉を聞いて、初めて実感します。
ネチネチタイプの母とさっぱりタイプの私。
きちんと決まりを守る真面目タイプの母と、決まりは人間が作ったものだからと気にせず好きな事をどんどんやる私。
意見の衝突は絶えませんでした。
これからも衝突はあるとは思うけど、さっきの言葉を聞いた後は、どんな事があっても母を支え続けて行きたなあと思いました。
父の愚痴に話を戻すと、母がこんな本音をポロっと言いました。
「お父さんとの良い思い出を思い出すと、悲しくなって私もお父さんを追って死にたくなるの。
だから嫌な思いをした時の事を思い出して、あんな人とやっと離れられてよかったって、思えるようにしてるんだ。」
なるほど…
私は絶対やらないと思う方法だけど…
その前に嫌だった出来事は既に忘れてるし…
悲しみに対処する方法って千者万別ですね。
まあ、とりあえずは愚痴を言っても良しとしますか。
ゴンサレス靖子
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